80年代の映画かと思った〜『過去のない男』




ツタヤで適当に「いいのないかなー」と思ってジャケ裏の説明にひかれて借りた『過去のない男』。

     過去のない男 [DVD]


フィンランドの異才アキ・カウリスマキ監督が、記憶をなくした男の戸惑いと淡い恋をしみじみと語る、カンヌ映画祭グランプリ&主演女優賞受賞作。ヘルシンキにやって来た男が暴漢に襲われ、記憶喪失に陥ってしまう。彼は港湾のコンテナで生活を始め、食事や服の面倒をみてくれる救世軍の女性に恋をするが、銀行強盗に巻き込まれたことから身元が発覚し…。



★☆☆☆☆☆

まず、映像が「あえて」なのか、ザラついていてかなーり古い映画のような感じ。80年代の映画だわーと確信してずっと観ていたのだけど2003年!意外に新しい映画なのね…それが一番驚いた。

ストーリーとしてはこれも古臭い。記憶がない男が周りの人の温かさに触れながら生計を立てていく…っていうお話って映画ではありがち。それを覆してくれるかなという期待は外れ最後まで淡々と進み終わってしまった。

グリーンとレッドの家具の組み合わせとか、フィンランドならでは(行ったこと無いけど)の乾いた空気(ロシアに通ずる)は何となく良かった。ちょっと「バグダッドカフェ」を思わせる色調。音楽もレトロだけど名曲の数々で、良かった(と言いつつ早送りしてしまったところもあるけど)。でも残念、それだけ…、本当にそれだけ、で。

やたら主人公やまわりのひとがタバコを吸う。しかも紙巻きのね。あのだらしなさ加減が良い。
でも、この映画はつまらない、という感想しか持てなかった私は北欧映画は向いてないのかしら。


※最後のほうで主人公が列車の中で、お寿司と日本酒を。そのとき唐突に日本語歌謡(クレージーケンバンド)が流れ、ちと苦笑(笑)