こんなに寂しいのなんて




友人が東京を引き払って実家のある四国へ帰ることになった。彼女とは音楽を通じて数年来の友達であった。最初は私がチケットを譲ってもらってお茶などをするようになり、音楽関係なくプライベートでも遊ぶようになった。
お互い地方から東京に来た、っていう部分でかなり共鳴しあっていたと思う。彼女と居るとなんだかほっとした。お互いつらいときは助け合った。最悪な時にも一緒にいた。
彼女は楽しいことを見つけるのがうまくて私はいつもすごいなぁと思っていた。

先日、彼女が東京最後の日。空港まで見送りに行った。彼女が東京からいなくなるのを、私は、信じられずにいた。来週にでも「ご飯行かへん?」って誘って目黒あたりで落ち合うような気もしていた。

彼女は搭乗口に入って行った。私は最後だというのに抱きつくことも抱きしめることもできなかった。なんだか、まだいるような気がして。
でも、もう行ってしまった。
これからも東京に来るし会えるんだけれど、彼女の部屋がない=住んでいる人ではない、っていうのは、なんだか違うんだよなぁ。
寂しいよ。