ARABAKi〜2日目〜
2日目はやっとメイクを落とし、準備。テーブルの周りにみんながいて、なんだかうれしい。
ホテルじゃなくてテントでってこういういいところがあるんだなぁ〜
会場の中、だし。
銀杏BOYZのために1時間前にステージに行く。
私はアビちゃん側に。炎天下の下、タオルを頭にかぶせてひたすら、待つ。待つ…
◆銀杏BOYZ
メンバー登場でも、峯田君はおらず。「もしやまた客の間をダイブしながら…?」と思っていると、ステージ脇の遊具(滑り台)にいる。高さ8Mくらい。(落ちないようにスタッフが何人か途中まで登っている)
彼はステージ前方にいる私たちにというよりは、ステージの周りを座って囲んでいるファン以外のみんなに大声で語りかけた。
「銀杏BOYZはこの世界を変えることはできない!」。
「始まりからコレ?」という雰囲気もあったけれど「始まりだからコレ」だと思った。
峯田は真剣に。
『銀杏BOYZは愛と平和を歌うことはできない。俺たちははアイ・ラブ・ユーの意味を忘れてしまった。僕達は自由を見失ってしまった』
『そこのお前の親父が、親父世代が若い頃にビートルズやストーンズに出会って、愛と平和だって言って、世界を変えるって言って、結局このザマだ。ロックは世界を変えることができない』
ブーイングが出そうな際どい発言だが、私はなぜ彼がそういうか何となく分かる気がしている。
去年からずっと言っている『テーマ』だ。
「言葉で言うのは簡単だ。その瞬間だけ盛り上がるのも簡単だ。しかし生活人としての自分はどうだ?愛と平和に生きているか?ロックとは何だ?ロックとは何だ?」「僕は何をうたっているんだ?」「僕はなぜステージに立ってるんだ?」
−−−これは憶測でしかないけれど、峯田はまだ「納得」をしているわけではない。もがいている。「安易に」ラブ&ピースを掲げてしまうことへの疑問。自問自答。「愛と平和」に対する、ひとりの小さな人間の真実の世界「恋と退屈」の存在。
いつも峯田は言う。
「愛と平和はうたえない。(俺に)うたえるわけない。銀杏BOYZは『恋と退屈』をうたいます」−−彼の正直な現時点での答えだろう。
ステージに戻り、「SKOOL KILL」「NO FUTURE NO CRY」などを。きちんと歌声は聞こえない。曲を知らない人は全然分からなかっただろう。
MCになり、「ここにいるのはほとんど東北の人だべ?」(違うよー笑と思いながら)
そこから山形がすたれていってる話、タワレコもHMVもない、とかいう話。
『俺はROCKなんて分かんねぇ。俺はおめぇらの事なんか分かんねぇ。おめぇらは俺の事分かる訳ねぇ』
そして彼は、なぜこのステージに立っているかの存在表明を、しっかりと、した。
その瞬間から、私は、泣いた。
『だけど、みんなが独りぼっちにならねぇ歌を、俺らは、うだう(歌う)』
そして『BABY BABY』。ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!(涙)
私は前奏から魂が上昇して、あふれてくる涙をタオルでぬぐうしかできなかった。
みんな「今」はひとりぼっちじゃない。「今」うたってもらっている。
音響や演奏、ヴォーカルなんて、ある意味「聞けない」ボロボロの歌を。
峯田は、テージを転げまわる。マイクで頭を叩く。マイクをくわえてうなる。胸をかきむしる。
『人間』。
またこう言った「君はどこだ」「君はどこだ」。マイクを通さずに、遠くを見て言う。きみはどこだ。
演出ではない、もう完全に自分の世界に入っていると思う。
彼は、探しているのだろう。音楽を、自分を、生きるということを。「きみ」という自分自身を。
最後に
『リストカットなんかしていい。睡眠薬だって飲んでいい。ただ、死ぬな。ーーーまた会いましょう。銀杏BOYZでした』
プライベートがどうであれ、表現者としてひきつけるこの人とこのバンド、しばらくは目が離せないなぁ。
◆ELLREGARDEN
たこ焼きでランチ。
メインで「SPACE SONIC」が聴こえてきてワクワク。さすがにもう人が一杯。PAの後ろの隙間からかろうじて細美さんを見ながら、音響的には一番イイ位置で聴く。
すごい、えるれ。ライブでも、ブレない、再現性の高さ。「PUNKSPRING」とは比べ物にならないくらい音が良かったし。
今の日本にこのバンドがいて良かった、さらに細美、彼が生きてくれて良かった、という言葉が心の中に。
でもこの責務を彼らだけに負わせるのではなく、もっとこのレベルのバンドが出てきてほしい、とも思った。
◆10 FEET
CDはいいんだけどライブの客層であまりいい思い出がないテンフィ…。(0506のカウントダウンでもそれがイヤでテンフィについてあまりいいこと書かなかったんデス)
3度目の正直、という思いでみることに。
「テンフィ軍団」というようなスゴイ盛り上がりの人々がちょうど前にいて。円になって踊ったり走ったりしてるのが…┐('〜`;)┌ ぜんぜんステージ観てなくて「音を肴に騒いでる」のが、そのバンドが「今」やっていることをしっかり受け取れているのかと私は疑問だった。
確かにTAKUMAは「好きなスタイルで楽しめ」って言うけれど。やりすぎ感は否めなかった。
「ああ…またこないだと同じ感覚〜」と残念に思いながらその軍団から離れたかったのだけど、動けず。
まぁそれはさておき、テンフィも相変わらず「イイコト」言うね。「死ぬなよ。生きろ」とか。
◆locofrank
うれしいぃぃぃぃ♪
ロコはライブのレベルの高さと楽しさは分かっているので、テンフィのときより安心。
意外に空いていたので、前のほうで踊るー。楽し〜♪ みんなモッシュ上手だから痛い目にも合わないし。
やっぱロコはいいね。
はじめあまり声が通ってなかったけど中盤でガツンガツンとキて、気持ちよかったな〜。
◆BOOM BOOM SATELLITES
今年の夏フェスでブンブンをみられるとは思ってもいなかった! 大事件ですよ!
今回のアラバキに来たのはブンブン目的なところも多大にあり。しかし私のテントの人、あんまりブンブン知らないんだよなぁー。やっぱ守備範囲が少し違うのかしらん。
とにかく、贅沢でした。
お客、少なめで踊るスペース広い♪(スカパラとカブってたこともあって)。
だからブンブン好きな人が1人で踊りに来てる雰囲気が、さらに良かった。
中野さん側、前から10列目くらいで踊る!も〜、打ち込み重低音がズゴンスゴンと響いて気持ちよすぎ。
個人的に、たぶんこのアラバキで一番踊ってしまったステージ。「病気」でした。中野さんが客をあおったり、頭を振ったりするとこちらもアガります。
2日間ギターロックばかり聴いていたのでデジタル系の音が懐かしいし、心地よかったな。
6月8日(実は誕生日☆)のワンマンも踊るぞ〜っと。
◆THEATER BROOK&荒吐SUPER SESSION
始まった。
しかしそれが終わって混む前に帰ろうということで、神奈川班のドライバーNちゃんと相談し大きな荷物を先に運んで、シアターブルック見てすぐ会場を出れるように準備。
ここから雨が振り出す。寒い、冷たい、雨。ここでやっぱりカッパが役立った〜♪ 2人で大きな荷物を運ぶ。往復で40分近くかかる。やっぱり駐車場まで遠い…。Nちゃんとしゃべってたから全然感じなかったけれど。
メインステージに戻ると、あの髪型がタイジさんだわーと確認できるくらい。シアター〜の曲は知らないので「うーむ」「早くゲストをー」と思っていたところ、やっとゲスト登場。
まずは松雪泰子。肩と足を大胆に出した鮮やかなグリーンのミニドレス。遠めでもそのオーラやキレイさが伝わる。なかなか歌、うまい。
そして田中(GRAPEVAINE)。タイジさんと付き合いあったのかー2人とも関西人だし。タイジさんに「酔っ払い」とからかわれる田中はいつも以上にハイテンションで。VOも良かったなぁ。
最後?待ってました、民生〜!全て民生節になってしまうところがスゴイ。
人の波が襲ってくる前に、車に移動。
19:30出発。
東京まで約500KM?
朝2〜3時に到着予定、に気が遠くなるが車で温かくそのまま帰れることが素敵〜。うれしい。
4人でワイワイ言いながら車は走る。助手席にいる私は眠気で何度か意識が飛びそうになったのだけど、ドライバーさんのためにおきていなければ!と努力したつもり…だけどやっぱり寝てしまった。。
PAに2回ほほど寄り、夕食。さっぱりラーメン。
途中で私が運転を代わり、かえる。運転楽し〜♪ しかもドライバーの子の役に立ったのならうれしい。
120キロ出すこともありブーーーンと飛ばす。
ナビ大活躍。
やっと東京に入ったときは2時。
最初に三鷹のKちゃんをおろし、次に尾山台のSちゃん。尾山台には黒木瞳、CHARA夫妻、佐藤隆太などが住んでいるとのこと。へぇー意外…なぜに尾山台?
最後は、わたし。家の近くの中華料理屋さんで下ろしてもらう。ドライバーのNちゃん、ほんっとお疲れ。3人も乗せてそれぞれ送るなんて大変だったヨネ…ほんっとありがとう!!!と感謝しながら、「おつかれさま〜!」と別れる。
家に帰って洗濯物などを整理。あああー久々に1人になった…ホッとする気持ちと少し寂しい気持ち。でも本当に満足。みんなと行って、良かった。しばらく眠れなくて銀杏BOYZの「BABAY BABY」を聴いたりなどし思い出す。
朝5時就寝→13時起床。8時間寝る。
知らない人ばかりと行く初めてのアラバキ。初めてのテント。
直前に決めたアラバキ。
どうなるか心配もあったけど、そんなのすぐ吹っ飛んだし
本当に行ってよかった。
≪問題だと思ったこと≫
・入場に手間取りすぎ。
・スタンディングゾーンからの出入りが混みすぎているのに、スタッフは誘導をしない。
(特に銀杏BOYZ→エルレのときは全然列が動かなかった)「出る人が先です!」とスタッフが言うだけで違うのに…
・シャワーが少なすぎる。
・砂埃をどうにかすべき…
・駐車場が遠すぎる
≪良かったこと≫
・あの会場の環境は素晴らしい。(ステージ間の距離もちょうどいいし、道が蛇行しているので遠く感じない)
・ゴミが少なかった(ASEED JAPANのお陰もあるね)
・メインステージの音響◎。
・動員人数(お客)ちょうど良かった。